森の男 ポール・コールマン1993

          「森の男」

     私は森の男

     木を愛し

     花の匂いを嗅ぎ

     人生を見つめる者


しばしば、静けさの中に座り
林を抜け

丘を越えては草の間を吹き抜ける
風の音を聞く者


時には空腹に耐えねばならず
気が沈むこともあるが
それも長く続かない

自然の美しさが私を生かしてくれるのだから

時折
宇宙の神秘に触れ
ビジョンという贈り物をもらったことに
痛みを忘れて感謝する

私は森の男

木々を抱き

花びらを慈しみ

人生を生きる者

「木を植える男 アースウォーカー  ポール・コールマン」
此の方が西郷村の文化センターにいらっしゃいました。10年以上前のお話。
2000年から戦争で亡くなった人々を追悼する意味を込めて、10年計画で歩きながら
木を植えていらっしゃいます。2006年にアースデイ東京が主催した「アースデイ・フレンドシップ・ウオーク」の為に奥様の木之実さんと共に中国・韓国・日本歩いています。木之実さんは日本で出版された本、「木を植える男 ポール・コールマン」の著者でもあります。

森の奥深く木の幹で眠っていた時のある夜。旧ユーゴスラビアで起こっている戦争の事を考えながら瞑想し、いったい、どうやったら彼らを助け、地球を助けることができるのだろうと考えていると、突然強い思いが起こり「そうだ、歩こう」と。

サンフランシスコからアメリカとヨーロッパを横断し、第二次世界大戦以来、ヨーロッパを襲った最大の戦争と言われている戦地。サラエボへ歩いて行こう。1995年4月22日のアースデーに、サラエボに一本の木を植えよう。そして、そこに行くまでの間、戦争は都市や人間を破壊するだけでなく、私達、皆が生き延びる為に不可欠な自然環境を
破壊してしまうのだということを話して歩こう、と。

こうして、ポールウオーカーさんは一年間歩き続けてサラエボに到着し、1995年4月
22日、戦場下で包囲され、爆弾が降るサラエボに、一本の木を植えたのでした。

西郷村で熊倉小学校での植樹、文化センターでの講演と私も参加し、実際にサインをいただいてきました。実物はとても穏やかでやさしい雰囲気の方でした。サイン帳でもないただのコールマンさんのネットからの印刷物に気軽にサインをいただき大変恐縮したものでしたが、やさしく微笑まれ、握手していただきました。とてもがっしりした大きな手のように感じました。奥様は日本人だということも親近感を抱く要因ではあったのかもしれません。

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